工場部品からオブジェ展

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平成14年11月29日(金)~30日(土) 大森マミフラワーデザインスクール Space SozoにてテクノWING大田からの提案によるマミフラワーデザインとのコラボレーション「工場部品からオブジェ」展が開催された。

今回のイベントは、テクノWINGからアートを発信するプロジェクトの第1弾であり、数年前から岩渕理事長が唱えてきた「ゴミの山は宝の山」「職人魂に光を」を形にする試みとして実現に至った。
当時は荒唐無稽に思えた「工場からアート」であったが、今後なされる各地の試みを通じて、更にモノづくりを大切にする気持ちが強まってくるに違いない。

mami2今回製作されたオブジェの持つ、工業部品のシャープさと柔らかな自然素材の組み合わせは目に新しく、30数点の作品はどれも印象的であった。
世界に誇る技術を擁する大田の職人達の技が、フラワーデザイン界の先駆けとして常に新しい挑戦をし、道を切開いてきたマミフラワーデザインと出会うことにより、ただ単に異素材の組合わせに留まらない、味わい深い作品が生まれた。
また、このオブジェ展の根底には、スクールの主催者であるマミ川崎さんの「庭木の剪定後の小枝や葉もゴミにはしたくない」というポリシーと、岩渕理事長の「廃材の中に見た職人魂にもっと光を!」という思いが共鳴している。

人が作った工業部品と自然が作った植物、どちらにも注がれた優しい目や心を、観た人が感じる、大成功の企画となった。


ご挨拶「工場部品からオブジェ展」によせて

財団法人大田区産業振興協会 専務理事 山田 伸顯

工業製品それも金属製品となると、硬いもの、用途の決まったものというイメージが浮かぶ。そんな固定観念を一蹴し、意外性のあるフォルムや色彩に思わず目が惹かれてしまう。
技術のまち大田区のシンボルとして、テクノWING大田という工業ビルが3年前に誕生した。そこに入居した企業の代表としてがんばっている岩渕さんからの提案により「工場部品からオブジェ」展が開催されることになった。ここで出品されるものは、まじめで一徹な工場主や職人ではなかなか考えつかないような造形品となって表れてきたものだ。放電加工の用済みとなった銅線が、飾りとなって甦ってくる。また、チタンという金属は優れた機能性が着目され、航空・原子力産業からゴルフクラブ・メガネ・時計など様々な用途に使われているが、ここでは熱により多彩な色を発するという特性を生かして、新しいアートの素材として登場する。
今の時代は、用途が明確であるというだけでは、社会や個人に需要されるとは限らないほど、モノの存在が軽くなってきてしまった。機能面とは別の、アートというまったく違う側面から照らし出されることにより、改めてそのモノの新しい価値が表出するということにある種の驚きと喜びを感じる。
デザインという付加価値がこれからの工業生産にとって不可欠であるといわれてきた。モノを売るための価値も大切であるが、今回、マミフラワーデザインとのコラボレーションで展示されたこれらの作品を見ていると、そうした一面の目的からの見方が実に薄っぺらなものに思えてくる。モノの存在は無限の面を持つという当たり前のことに気付かされるオブジェに触れることができた。


ご挨拶

テクノWING大田管理組合 代表理事 岩渕 孝子

テクノWING大田はものづくりの明日を担う技術集団として2000年4月に東京都大田区本羽田にオープンしました。科学技術の発達やIT革命により工業生産構造が大きく変わる中、大田区で育んだ「ものづくりの魂」そのままに、47社がネットワークを構築し、新しい製品開発にチャレンジしています。
この度、テクノWING大田で排出した部品、廃材を使った「工場部品からオブジェ」展をマミフラワーデザインスクールのご協力を得て開催させていただくことになりました。
アートの世界を通じて、大田の技術のすばらしさ、現場を支える職人たちの「ものづくりの魂」を一般の皆様にも身近に感じていただければ幸いに存じます。
本日は、ご来場いただきまして誠にありがとうございました。


※記載されている肩書きはイベント当時のものです